2015年12月9日水曜日

真に国民の生命と生活を脅かすのは、テロや戦争より、TPPだ。

数年前、交通事故で30日ほど入院したときに渡された請求書が、約100万円。
しかし、実際に手出ししたのは約8万円と食事代。それだけで済んだ。
「高額療養費制度」のおかげだ。

そのときまで、そんな制度があるのを知らなかった僕は、日本の医療制度の手厚さに、少なからず感激した。
約一年後、妻が子宮がんで入院したときは、だから、それほど慌てなかった。 日本の健康保険制度は、平和憲法と並んで、「国民の宝」だなと、大袈裟でなく思った。

しかし、その高額療養費制度、見直しの動きが出てきた。 国民の宝の存在自体が気に入らないらしい安倍政権は、憲法につづいて、この素晴らしい医療制度をも形骸化しようとしている。

TPPを突破口にして日本の医療分野の自由化を目論んでいるアメリカの製薬会社。

その「外圧」を、なすすべもなく受け入れようとする売国政権の視線は、国民にではなく、常に太平洋の対岸に向けられている。

「国民の生命と安全、生活を守る」というお題目で安保法案を強引に成立させた安倍政権だが、国民の命と生活を真に脅かしているのは、中国人民解放軍や朝鮮労働党ではなく、日本の医療に資本主義の原理を持ち込み、市場化して大儲けを企む、彼の国の多国籍企業、そのロビイスト、投資家や超富裕層であることを、僕らはしつこく、訴えていくしかない。


治療を受ければ助かるというのに、貧乏ゆえに受けられず、死んでゆかなければならない人が出てくる社会になってしまうのか。

他人事ではないんですよ。
あなたの命が、脅かされているんですよ。

「景気」でしか、政権支持不支持の判断材料にしない、多くの日本人、ひとりひとりの胸倉をつかんで、そう訴えたい焦燥感につつまれる。

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